「終わった…」
帰宅し借りたノートの写しを終えて、ベッドに倒れこむ。
まだ体が重い。ベッドのマットに沈んでいるだけのはずなのに、もっと奥底に沈んでいってしまいそうな。
今はただ横になりたい。もう座っているのもつらくなってきたから。
最近はこんな状態ばかりだ。ほぼ毎日、自分で自分の体重を支えられなくて、寝ているのが一番楽で。ベッドから離れたくない。
生きることをあきらめかけていた中学のときよりも、今の生活ははるかに落ち着いているはずなのに。
どうしてこんなにこころが揺れるんだろう。あの時と同じ、受験の時期だから? でもあの時のように、つらいことは起こっていないのに…。
また昔を思い出したら、思わず涙がこぼれそうになってしまった。こんなことを考えてたら、今夜も何時間も寝れなくなっちゃう。
睡眠時間が足りなければ、もっと自分の身体に負担をかけてうまくいかなくなるのに。
――忘れないと、過去のことは。考えてダメ、今のことは。
自分自身に語りかけるようにこころに念じて、私は目尻を少しぬぐった。
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